「神の平和を確認して」  02.06.23
              ナホム1:1〜2:1、ヨハネ黙示22:12〜13

 歴史上に登場した超大国はいくつもありましたが、その支配は永遠のものではありませんでした。
逆に、自分の国を持つことさえできなかった小さなユダヤの民ですが、神の働きかけを受けて、
存在しつづけました(力に任せて国を存続させようとする今のイスラエルを肯定するのではありません)。
 世界の歴史を支配しているのは、どこかの力ある人や国ではなく、世界をおつくりになった神です。

 預言者ナホムは、そのことを忘れそうになっている人々に、神の言葉を語りました。
その時代の人々は、残虐なアッシリア帝国の支配下で苦しんでいました。
悪の力が大手を振っていることに悩み、神にもこの悪を止めることができないのではないかと疑いました。
 そんな人々にはっきりと告げられたのが「神は決して罰せずにはおかれない」との言葉でした。
これは、人の支配に振り回されていると感じ、神の支配を疑いそうになっている人々にとって、
なくてはならない御言葉でした。ほっとし、神の御支配への信頼と、希望を回復していきました。

 ヨハネ黙示録は、初代教会の時代に、信仰ゆえに苦しんでいる人たちに告げられた励ましの言葉です。
信仰者を苦しめる者が栄えているように見えたとしても、それは永遠ではない。
 終わりの時が来たら、主イエスが来られて、立場の大逆転が起こる。
だから、今も誠実に信仰者として生き続けなさいと励ます御言葉です。
一見分かり難い、謎めいたことが書いてありますので、黙示録に恐ろしい印象を持つ人もいますが、
当時、黙示録が読まれた時には、人々は拍手喝采して喜んで聞いたのです。
 そして、悪は決して永遠でないことを思い起こし、永遠の神の御支配に心を向けて生きました。

 
今の時代に生きる私たちも、悪の力や、力あるどこかの人が世界を支配しているかのように
錯覚することがあります。
 しかし、それらは必ず切り倒され、消えうせるものでしかありませ。
 私たちは、死の力さえも切り倒してしまわれた主イエスを知っています。